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葛飾区のがん検診での見落としの質疑・議事録④

【がん検診の見落としの質疑】

(令和4年3月8日 予算審査特別委員会第2分科会)

○(小林ひとし委員) 241ページの肺がん検診経費について伺います。
 先日の総括質疑でも健康部長がこの見落としの事実を認めたというのは大きな前進だと思っております。前回お願いした回答と幾つかの疑義もまた出ていますので、改めて伺います。
 まず、委託で行う読影について、専門医とそうでない医師というのは大体どのぐらいずついるのでしょうか。
○(秋本とよえ会長) 健康づくり課長。
○(健康づくり課長) 専門医の調査をするということで小林委員のほうからありましたけれども、今、専門医については調査中でございますので、今、自院読影の専門医の数というところについて詳細にはお答えすることは今できないところなのですが。
○(秋本とよえ会長) 小林委員。
○(小林ひとし委員) なぜそんなに時間がかかるのですか。
○(秋本とよえ会長) 健康づくり課長。
○(健康づくり課長) 改めて調査をしているところでございますので、令和3年度については読影の要件については専門医を置くということにはなっておりませんので、研修を義務づけているというところで御説明をさせていただいたと思いますが。
○(秋本とよえ会長) 小林委員。
○(小林ひとし委員) 令和4年度だと、仕様書のイに5年間以上の呼吸器内科、呼吸器外科、放射線科医ということで書いてあるではないですか。その人数を調べれば簡単に分かるのではないですか。
○(秋本とよえ会長) 健康づくり課長。
○(健康づくり課長) 令和3年度の契約書、仕様書を御要望がありまして、お渡ししております。それについては、全部この要件については満たしている医療機関に委託しておりますので、多分この要件全部、自院読影についても、そして肺がん検診を実施する医療機関については全医療機関が満たしているところでございます、令和3年度につきましては。
○(秋本とよえ会長) 小林委員。
○(小林ひとし委員) 今年度だと、仕様書の(4)のイのところに5年間以上の呼吸器内科医、呼吸器外科医、放射線科医のいずれかとしての経験がありと書いていてますよね。そこの部分の数字というのは分からないのですか。
○(秋本とよえ会長) 健康づくり課長。
○(健康づくり課長) 今、小林委員のお手元にある仕様書については、専門医ということではなくて、ちょっとほかの委員の皆様はお持ちでないですけれども、呼吸器内科医であったりとか、それから放射線医だったりとかというところでお渡ししておりますので、呼吸器内科医や呼吸器外科医、放射線科医のいずれかの経験がある者ということで確認をさせていただいておりますので、それについては皆さん満たしているところでございます。ただ、専門医というと、例えば、呼吸器外科医であったり日本肺癌学会とかで認定している専門員というものを指していらっしゃるのかなと思って、今、改めて調査をかけているところです。仕様書の要件については、どの実施医療機関も満たしているところに対して委託しているものでございます。
○(秋本とよえ会長) 小林委員。
○(小林ひとし委員) 要は、仕様書のアとイがあるではないですか。いずれかを満たす医師と書いていますよ。アは3年以上の肺がん検診読影経験があり、かつ、前年度の集団会に年1回以上参加している。イは、さっき読んだところですよね。だから、要は専門医ではなくてもいずれかを満たしていればいいということですよね、これは。だから、そのうちの専門医はどうなのですかという。
○(秋本とよえ会長) 健康づくり課長。
○(健康づくり課長) 今、読影体制が2つございまして、葛飾区医師会の読影班で実施しているものと、医師会が要件を定めて自院で読影するものと2通りございます。医師会のほうにつきましては、この医師会が認めて要件を定めて自院読影を指定しているところにつきましては、アとイいずれも満たすものという形で医師会のほうがさらに厳しい要件にしてございます。ですので、自院読影のところにつきましてはア・イいずれもですので、自院読影でやっているところについては専門医は必ずいるということで報告を受けているところでございます。
○(秋本とよえ会長) 小林委員。
○(小林ひとし委員) では、専門医というのは、また独自に調べているということですよね。そうしたら、3月のまた保健福祉委員会で肺がんの制度のありますよね、報告が、ではそこでまた改めて教えていただけますか。
○(秋本とよえ会長) 健康づくり課長。
○(健康づくり課長) すみません、委員の御質問のところがちょっと私のほうで取り違えていたかもしれません。でも、今、委員がおっしゃったように、改めて専門医の、今、日本呼吸器外科学会とか日本肺癌学会とかいずれかの学会の専門医の認定を受けていますかということでちょっと調査をかけさせていただいているので、3月15日の保健福祉委員会になるべくお出しできるように調査をかけていますので。
○(秋本とよえ会長) 小林委員。
○(小林ひとし委員) いや、なるべくではなくて確実に出してくださいよ。まだ日にちはありますから。
○(秋本とよえ会長) 健康づくり課長。
○(健康づくり課長) 3月15日の段階でお出しできるようにしたいと思います。
○(秋本とよえ会長) 小林委員。
○(小林ひとし委員) あと、当該病院で実施した肺がん検診について、過去5年分の調査を実施して、調査の結果、新たにがんが判明したものは聞いていないという答弁でありました。5年分の再読影というのは区が受託者である医師会に依頼したのか、それとも医師会もしくは当該病院が自主的に行ったものなのか、どっちなのでしょうか。
○(秋本とよえ会長) 健康づくり課長。
○(健康づくり課長) 医師会のほうが過去5年間に遡って実施するということで実施していただきました。そして、よろしいでしょうか。当該病院と、そして、医師会のほうで両者で再読影をしたということでございます。
○(秋本とよえ会長) 小林委員。
○(小林ひとし委員) 過去5年分というのは実際いつからいつまでですか。
○(秋本とよえ会長) 健康づくり課長。
○(健康づくり課長) 平成27年から平成30年でございます。
○(秋本とよえ会長) 小林委員。
○(小林ひとし委員) 調査の結果というのが判明したのは聞いていないということだったのですけれども、これは口頭で聞いたのでしょうか、あるいは文書で提出したのでしょうか。
○(秋本とよえ会長) 健康づくり課長。
○(健康づくり課長) 口頭で聞いてございます。
○(秋本とよえ会長) 小林委員。
○(小林ひとし委員) これは文書で求めるべきだと思うのですけれども、口頭でお出ししたというのは何かあるのですか。
○(秋本とよえ会長) 健康づくり課長。
○(健康づくり課長) 詳細のところの人数等につきましては、改めて文書のほうを求めているところでございます。
○(秋本とよえ会長) 小林委員。
○(小林ひとし委員) では、いずれ文書で提出されるということでよろしいですか。
○(秋本とよえ会長) 健康づくり課長。
○(健康づくり課長) そのとおりでございます。
○(秋本とよえ会長) 小林委員。
○(小林ひとし委員) あと、総括質疑の中で杉並区のように区医師会・当該病院で記者会見を行うべきではないかというふうにただしたところ、何か見落としを認めていないからできないという、そういう答弁でしたっけ。記者会見を行わない理由。
○(秋本とよえ会長) 健康部長。
○(健康部長) 今回は裁判になりまして、和解条項の中に公開しないことということが入れられておりますので、今回改めて公表するつもりはありませんという形で答弁させていただきました。
○(秋本とよえ会長) 小林委員。
○(小林ひとし委員) 区長は、このような見落としがあったことは残念で、このようなことを繰り返さないようにしていくということで答弁しておりましたけれども、そうであればやはり、さっきそういう和解条項であるというふうに言っているのですけれども、区単独で何らかの形で公表等をすべきではないかなと、このまま区民が知らない状態というのは私はいかがなものかなと思うのですけれども、いかがですか。
○(秋本とよえ会長) 総務課長。
○(総務課長) 今回のことは裁判に絡んでの話ですので私のほうから答弁させていただきますけれども、こういう裁判になったものについては、公表すると結果だけ報告をするというわけにいきません。内容についてもしっかりと話を書かないと区民の方は理解できないと思います。そうすると必ずプライバシーに関わる部分が出てきます。そういうことから、この裁判に関しての結果についてはこのことに限らず一切公表はしないということになっています。
○(秋本とよえ会長) 小林委員。
○(小林ひとし委員) そうすると、杉並区はなぜ公表したのですかね。
○(秋本とよえ会長) 総務課長。
○(総務課長) 杉並区は杉並区の考え方があろうかと思いますが、葛飾区はそういうことでやっていないということです。
○(秋本とよえ会長) 小林委員。
○(小林ひとし委員) 多分これは公表しなくても見落としがあったというのは区民に伝わると思います。私自身も今回の質疑応答も含めてこのがんの見落としについては、また区議会レポートで全戸配布する予定にしておりますけれども、そういうことでやはり区に対する不信感というのがそういうのを見ると増幅していくと思うのですけれども、それでも公表しないということなのですか。
○(秋本とよえ会長) 総務課長。
○(総務課長) 繰り返しになりますけれども、プライバシーに関わる部分になります。今回の和解条項で正当な理由なく第三者に口外しないとは書いてありますけれども、これが書いていないとしてもあくまでも裁判に関係する内容については公開はいたしません。
○(秋本とよえ会長) 小林委員。
○(小林ひとし委員) 私もこの質問をするに当たってはちゃんと弁護士と相談をしてまいりました。プライバシーに当たる部分というのは確かに、個人名とか医療機関名とか、そういうのは書けないのですけれども、それ以外は別にプライバシーにかかわらないわけですよ。だから、私も弁護士さんにいろいろ今回の件でこの和解の意味とかそういうのも含めてアドバイス、そしてまた質疑についてもアドバイスしてもらって総括質疑と今日の質疑に臨んでいるのですよね。要は、葛飾区は主体的に公表するつもりがないということですよね。では、私もそのように区民の皆さんに公表することにいたします。
 以上で終わります。


葛飾区のがん検診での見落としの質疑・議事録③

【がん検診の見落としの質疑】

(令和4年3月4日予算審査特別委員会総括質疑)

インターネット動画は写真をクリックしてご覧ください。

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○(池田ひさよし委員長) これより、無所属、小林ひとし委員の総括質疑を行います。持ち時間は15分です。

 小林ひとし委員。

○(小林ひとし委員) まず、区の肺がん検診の見落としの質疑をする前に、新型コロナウイルス感染症の治療や、新型コロナワクチン接種に御尽力されている医療関係者の方々に感謝と敬意を表します。

 さて、私は、杉並区でがんの見落としがあったと報道されてから、この問題は区民の命に関わる重要な問題であり、本区では決してこのようなことが起こってはならないという思いから、平成30年9月の本会議で、区のがん検診の質疑をいたしました。こうしたことから、昨年4月に区の肺がん検診で見落としがあったとして、区民の方から訴えられたのは本当に無念さを感じました。当然、この裁判にも注視し、何度も裁判所に赴いて記録等も閲覧しました。ようやく、この裁判は和解いたしました。昨年4月の委員会では、裁判結果が明らかになったら報告すると言っておりましたけれども、和解を理由に見落としについては答えませんでした。また、区民の皆さんに説明責任があるのではないか、説明すべきとただしましたけれども、説明するつもりはないという答弁があり、非常に驚きました。

 まず、訴えられた医療機関は、裁判の中でがんの見落としを認めているが、そのことは知っているのでしょうか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 当該医療機関につきましては、後から振り返りますと、陰影はあったということは認めております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) そうですね、がんの見落としがあったというのは認めております。私もこれまで断言する言い方をしていましたけれども、やはり、しっかりと訴状の中で原告が担当した被告病院の医師が原告の肺腺がんを見落としたこと、そのこと自体は争わないと、初めからそのことが争点ではなかったわけです。そして、被告病院の医師も慎重に再読影した結果、全ての医師がこの異常陰影を確認したということも裁判でちゃんと主張していますけれども、こういったことも御存じですよね、当然。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 病院のほうからは、後から見れば、陰影はあったということで伺っております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) そうなのですけれども、区としては、それを認めてはいないということなのですか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 区といたしましても、この事例の報告があってから病院のほうにお願いをしてレントゲンフィルムを取り寄せまして、もう既に葛飾区では、がんの精度管理委員会を立ち上げておりましたので、その肺がん検診部会を外部委員の先生に見ていただきまして、後から見れば、陰影はあったということで確認しております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) それでは、本区の精度管理委員会、その下にあるこの肺がん検診部会の名簿を見ますと、1人を除き全員が肺がん検診の受託者でありまして、委託された自分たちがやりやすいように健診ルールを決めていく、だから、今回、見落としがあっても、この27の区内の医療機関で行っている自院読影の廃止というのはしないのではないですかね。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 肺がん検診部会のメンバーにつきましては、専門家の先生が部会長としてお願いしておりまして、あとについては、医師会の役員の方、それから、担当理事の方、それから、医師会の読影会の世話人の代表の方でもって構成されております。そういうことでございます。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) いや、私が聞いたのは、構成を聞いているのではなくて、そういう、受託者だから一応自分たちが不都合なことはなるべく精度管理委員会でやらないようにしているのではないかということを言っているのです。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 失礼いたしました。

 経緯ですとか、あとは、その肺がん検診のがん検診全ての精度管理を向上させるということが目的で、がん検診精度管理委員会を立ち上げましたので、その中で、様々なそれぞれのがん検診ごとの都会をつくりまして、そこで、その具体的な精度管理の向上について御意見をいただいて、その部会の結果を精度管理委員会のほうに報告する形になっておりますので、かなり、精度管理委員会のほうでは、専門家の精密検査を受け持っていただく医師会ではなくて、2次精密検査を受けてもらっている病院の先生も入っておりますので、かなり真剣な議論をしております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) それでは、次に令和2年6月の肺がん検診部会の議事録を見せていただいたのですが、その協議事項に読影会の要件について、国、東京都が定める指針で肺がんの医療に携わる医師や放射線科の医師が望ましいと示されているにもかかわらず、読影体制の維持が難しいと難色を示されて実現していないのではないでしょうか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 読影体制につきましては、国のほうでも、もう2人の医師で見ること、それから、1人は、より経験が豊富な医師で見ることという形で規定されておりまして、その後、都のほうでもそういったふうに変更をされておりますので、それを受けて区のほうでも、読影医の要件をきちんと決めていきたいということで提案しまして、それについて議論をして、令和3年度からそういう形になってまいりました。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 読影体制を変えたようなことをおっしゃっていましたけれども、要は、何かあれですよね、勉強会みたいなものに参加すると免除されるとか、そういう要件で必ずしも専門家が読影しないという事例もたくさんありますよね。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) いいえ、読影会に参加することは義務づけております。その前に2人で見ること、それから、それぞれ専門医ですとか、がん検診のそういった経験が3年以上とか5年以上とか、そういった要件を決めております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 実際、本区で専門医の割合、実際に読影する医師のリストみたいなものがあると思うのですけれども、専門医の割合というのはどのくらいなのでしょうか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 専門医の割合については、ちょっと把握しておりませんが、読影医の要件としては、何年以上の経験があるとか、そういったことで規定しておりますので、必ずしも専門医ではないといけないということにはなっておりません。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) そうしたら、専門医の割合がどのくらいか第2分科会で伺いますので、調べていただけますか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) はい、では、調べておきます。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) あと、東京都なのですけれども、都内の市区町村のがん検診事業評価のためのチェックリストを作っていますよね。それで、実施状況の評価を行ってホームページで公表しているのですけれども、本区の令和元年度と令和2年度の評価というのは御存じですか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) すみません、今、持ち合わせておりません。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 要は、その程度ということなのでしょうけれども、一応、東京都は、葛飾区、令和元年度がD、令和2年度がCということで、要は、C以下は、改善指導対象ということになっているのですけれども、ということは、そのことも御存じないということですよね。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) すみません、持ち合わせておりました。

 そのことは重々存じております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) では、持ち合わせていると言うので伺いますけれども、なぜ、本区は評価が低いのでしょうか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 令和元年にがんの精度管理委員会を立ち上げまして、それで、各それぞれのがん検診ごとに医療機関に対して、チェックリストをやりたいということで、それぞれお願いして、これから進めている段階でございまして、肺がん検診につきましても、令和2年度から実施を開始したところでございます。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) あと、先ほど、当該医療機関から報告、陰影があったということでおっしゃっていましたけれども、何かの指導とかはされたのでしょうか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 当該医療機関に対しては、医師会のほうから指導という形になります。医師会と区は契約しておりますので、医師会のほうで当該医療機関に対して、きちんと読影の要件を守ることですとか、そういったことを指導していただいております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 今、要件を守ることとかとおっしゃっていましたけれども、要は、要件を守っていなかったということですか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 平成30年当時は、契約上は2人の医師で見ることという形でしか記載しておりませんでしたので、その後、国とか都の要件が変わりまして、令和3年度には、かなり要件を厳しく規定したという形でございます。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) あと、前回の保健福祉委員会での確認なのですけれども、この肺がん検診の委託について健康づくり課長から、がん検診を受けていただいて、その結果について十分説明して、精密検査が必要であれば受診勧奨をしてもらうという契約で、がんということで、要は、がんを見落としても、契約上は全く問題ないのだというような答弁をしているのですけれども、改めて確認しますけれども、それで間違いがないということなのですね。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) がん検診はなかなか難しくて、100%をというのがちょっとあり得ない状況がありまして、がん検診におけるメリット、デメリットを十分説明しまして、その上で受けていただいて、それで、そこでもし陰影が見つかった場合については、きちんと精密検査を受けてもらうと、そういったことを説明するという形でお願いをしているということでございます。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) ということは、検診後、受診者のトラブルであるとか、この見落としとか起こった場合というのは、その契約外ということですか。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員、もう一回言ってくれますか。

 小林委員。

○(小林ひとし委員) 要は、委託契約しているわけですけれども、その委託契約の中には、そういうのは入っていないということですよね。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) そういった結果だけでということではないのですが、何か事故報告とか、そういったことでは、契約にも入っていますので、何かあったときはきちんと報告を上げて医師会と協議するとかそういった内容にはなっております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 先ほどのところ、ちょっと確認したのですけれども、医師による読影なのですけれども、これは仕様書に記載の読影医の要件というものを満たしていなかったということですか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 先ほども御報告いたしましたが、平成30年当時は、2人の医師で見ることという形でしか規定しておりませんでしたので、その後、国や都からの指針が出まして、それを受けて区のほうも、きちんとどういった要件かというのを定めて、令和3年度から実施をしております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) あと、肺がん検診の黄色い受診票なのですけれども、右上には医療機関、医師名を記入する欄があるのですけれども、これは基本的に、この肺がん検診は入っていますけれども、肺がん検診を読影した医師の名前を掲載するということなのでしょうか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 肺がん検診の実施医療機関名と所在地、担当医師名が入るようになっております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) それを聞いたのではなくて、担当医師名というのは読影医を記載するということですか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

 記載するかですよ。

○(健康部長) こちらとしては、そういうふうに認識しております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 裁判の中で、この当該医療機関は、本件の受診票の右上、担当医師名に、名前はちょっとここで出せないのでA医師としますけれども、A医師の印字があるけれども、原告の検診は担当しなかったということで、準備書面で記載してあるのですけれども、これが事実だとすれば、検診に関係ない医師の名前を記載しているということになるのですけれども、これは問題なのではないですかね。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) それについては、裁判の内容に関わることですので、お答えすることはできません。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 裁判に関わらないと思いますよ。だから、ここが実際どうなのかというのを私は聞いているのです。では、もし仮に、名前が違う医師の名前が書いてあったら、これは、まずいことということなのですよね、いけないことなのですよね。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 診療所で1人の先生でやっている場合については、ここは、そこの診療所の先生の医師名が書かれると思うのですが、病院で何人かの先生でやっている場合については、その担当の先生という形になると考えられます。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 担当ということは、読影医とは違う場合もあるということで、それでもいいということですか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 必ずしもそこに読影医がサインすることとはなっておりませんので、こちらとしては、きちんとその結果を説明できる先生だと把握しておりますけれども、実際の診療録については、カルテがあると思いますので、そこできちんと記載しているものと考えております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) やはり、肺がん検診の受診票には、誰が、どの医師が読影したか、やはり、しっかり読影医2人の氏名というものを私は記載すべきだと、一応そういうふうに思っているのですけれどもいかがですか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) それにつきましては、医師会とまたちょっと検討してまいります。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) では、よく医師会と相談してください。

 あと、当該医療機関は、多数の方が受診されていますけれども、この見落とし発覚後、過去に遡って再読影とかをしたのでしょうか。ほかの方ということですけれども。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 区のほうで医師会にお願いしまして、医師会から当該病院に対して依頼をしていただいております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 依頼をしたということですね。では、何年分、再読影したのですか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 5年分でございます。

○(池田ひさよし委員長) ちょっともう一回、再度大きな声で。

 健康部長。

○(健康部長) 失礼いたしました。

 5年分でございます。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) その5年分は特に異常はなしということでよろしいのでしょうか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 医師会のほうからは、明らかにその後、後から見て、肺がんが見つかったとか、そういうことは聞いておりません。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 令和4年度も当該医療機関は肺がん検診を行うのでしょうか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 令和4年度につきましては、これから準備を行いますので、まだ決定しておりません。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) では、その当該医療機関だけペンディングということになるのですか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 次年度の肺がん検診が始まる前に医療機関リストを作りますので、毎年、医師会を通じまして医療機関の登録をしていただいておりますので、その準備がまだできておりません。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 令和4年度は、まだ分からないということなのですけれども、少なくとも令和3年度まではやっていたわけですよね。肺がんの見落としがあったにもかかわらず、何事もなかったのごとくやっていたわけでありますけれども、やはり、当該医療機関での肺がん検診は一旦休止して、本当にどこが問題だったのかというのをしっかりと考えた上で再開すべきではないかと言ったのです、やめるべきではないかと思うのですけれども、いかがですか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) それにつきましては、今回、見落としとか見逃しということを委員はおっしゃいますけれども、それについては、今回のことでははっきりしておりませんので、この当該病院の対応については、医師会と話し合って決めております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) あと、気になるのが、精度管理委員会の委員の中に、当該医療機関の関係者の方が入っているのですけれども、これはまずいのではないですか、一旦外れていただくとか、そういったことも考えるべきではないでしょうか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 当該病院の先生が入っているのは、大腸がん検診の専門医という立場で入っておりますので、肺がん部会の委員にはなっておりません。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 杉並区で見落とし発覚後、区と医療機関、医師会、三者で記者会見を開いております。本区においては、さきの保健福祉委員会で伺ったところ、区民に説明するつもりはないということだったのですけれども、やはり、少なくとも区民の方には、こういったことがあったということをそれは説明をすべきだというふうに、私は思うのですけれども、本区は、なぜ説明をしないのでしょうか。杉並区はしているのですけれども、その点を教えてください。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) この事例につきましては、原告の希望もありまして、和解条項の中に公表しないことということが盛り込まれておりますので、その意向を酌んで、特に区のほうからは、公表することは現在考えておりません。和解が終わりましたので、改めまして、葛飾区の精度管理委員会のほうにきちんと報告をして、それから、肺がん検診が始まる前にきちんと実施医療機関に対して、説明し、検証を行い、きちんとした対応をしてまいりたいと考えております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 公表してほしくないのは、原告ではなくて、被告病院のほうなのではないですか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 三者での合意となっております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 杉並区では、医療機関名も公表しているわけでございますけれども、なぜ、本区は公表しないのでしょうか。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) 杉並区の場合は、病院がそれを認めまして、区と医師会と一緒に記者会見したということを聞いております。ですので、ちょっと今回の事例と対応が違うものと考えております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 和解条項を見ると、正当な理由なくという文言が入っているのですけれども、正当な理由があればできるのではないですかね。

○(池田ひさよし委員長) 健康部長。

○(健康部長) この、正当な理由ということで、今回保健福祉委員会のほうに、議会には報告をしたものでございます。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) さて、今回の件なのですけれども、杉並区では区長さんも自らコメントを出していたりするわけですけれども、今回、区長としては、今回の見落としに関しましては、どのようにお感じになっているのでしょうか。

○(池田ひさよし委員長) 区長。

○(区長) 検診については、区民の健康を守るために大変大事なものだと思っております。したがいまして、その中でこういうことが起きたことは大変残念でありますので、これはきちんと検証、もちろん裁判で明らかになったこともあるかもしれませんけれども、区としても検証した上で、今後こういうことが起きないように医師会とも連携しながら対応していきたいと考えております。

○(池田ひさよし委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) ぜひ、今後は、決して、二度と同じような過ちが起こらないようにしっかりと頑張っていただきたいと思います。


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葛飾区のがん検診での見落としの質疑・議事録②

【がん検診見落とし訴訟の和解の報告】(令和4年2月18日保健福祉委員会)

○(健康づくり課長) それでは、専決処分(訴訟上の和解)について報告いたします。

 本件は個人情報が含まれておりますので、タブレットには掲載しておりません。紙資料で説明いたします。一般庶務報告№1、健康部の資料を御覧ください。

 地方自治法第180条第1項の規定による区長の専決処分事項の指定に基づき、訴訟上の和解を行ったので報告するものでございます。

 専決処分事項は訴訟上の和解で、事件名、裁判所、原告は記載のとおりで、被告は記載と葛飾区です。

 訴えの概要です。

 原告は、平成30年8月28日に被告葛飾区が実施する特定健康診査として被告病院において肺・大腸・前立腺がん検診を含む健康診査を受診した。

 同健康診査における胸部エックス線の読影の際に、被告病院の医師が原告の肺腺がんを見落としたこと及びその後の原告の被告病院への通院の際に、原告が訴えた断続的な痛みに対して被告病院の医師が精密検査等の適切な対応を怠ったことにより、原告の肺腺がんの病期が著しく進行したことによって原告が受けた損害の賠償を求めるというものです。

 請求の趣旨です。

 被告らは、原告に対して、連帯して、金9,942万4,753円及びこれに対する平成30年8月28日から支払済みに至るまで年5分の割合による金員を支払え。訴訟費用は、被告らの負担とする。仮執行宣言を求めるというものです。

 和解の概要は記載のとおりですが、本区に係る部分では、(2)の被告葛飾区は、原告に対し、本件の経過及び結果の重大性に鑑み、原告に生じた本件事象に遺憾の意を表するとともに、本件を貴重な教訓として、肺がん検診エックス線画像読影体制など、肺がん検診の質の確保及び実施体制のさらなる強化を実現できるよう、がん検診の精度管理の向上により一層努力する。

 (5)の原告及び被告らは、本件及び本件和解の内容を、正当な理由なく第三者に口外しない。

 (7)の原告は、その余の請求をいずれも放棄する。

 (9)の原告及び被告葛飾区は、原告と被告葛飾区との間には、本件肺がん検診に関し、この和解条項に定めるもののほかに何らの債権債務がないことを相互に確認するというところでございます。

 専決処分年月日は令和3年12月28日。

 事件の経過は記載のとおりです。

 報告は以上です。

【小林議員の質疑応答】

○(牛山正委員長) ありがとうございます。

 これより個別に質疑を行います。

 まず初めに、日程第9、庶務報告8号、専決処分(訴訟上の和解)の報告について、質疑はございますか。

 小林委員。

○(小林ひとし委員) この裁判は、先ほど報告がありましたとおり、区民の方が肺腺がんを見落としたとして訴えたものでありまして、昨年の4月に当委員会でも訴えの提起の庶務報告が行われました。私はその際にもいろいろ質問させていただきましたけれども、裁判中ということで健康づくり課長は裁判の結果が明らかになりましたら、この委員会のところでもきちんと御報告させていただきまして説明をさせていただきたいと思いますということで、議事録にもそういうふうに記載をしておりますので、何点か伺います。

 まず、議会へのこの説明なのですけれども、これで終わりなのかなと、これだけなのかなというのが正直な私の思いであります。私自身は裁判所に行って裁判記録を全て閲覧しておりますので、ある程度は把握をしておりますけれども、今の説明だけだと単に原告の方と和解してこの件は終了しましたよということしか読み取れないのですけれども、いかがでしょうか。これで終わりなのですか、報告は。

○(牛山正委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 確かに4月のときにつきましては裁判の結果について御報告、状況についてお話しさせていただきますということを申し上げたと思っております。記憶にもございます。ただ、今回につきましては過失等のことにつきまして、互いに争わず和解ということに至りましたので、この和解の概要についてはこの形で御報告いたしますが、その他詳細につきましては、個人情報に関することでもございますので、これ以上の詳細のことについて御報告する予定はございません。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) そういうことですか。実際がんの見落としがあったかという点には全く触れられていないのですけれども、これは見落としを認めての和解ということでよろしいのでしょうか。

○(牛山正委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 見落としを認めたかどうかということについての御質問でございますが、そこについては、裁判では和解という形で、互いに過失等についてはもう争わず裁判所の提案によって和解したということでございますので、この場でお答えすることではないと思っております。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) そうしたら、ちょっと別の角度から質問させていただきますけれども、今回の訴訟では葛飾区も被告ということなのですけれども、このがん検診の事業は葛飾区が委託したもので、それで、医師会なり個別の医療機関なりに委託をして、区民の方が受診をしたわけなのですね。ということは、葛飾区はこの委託の委託元であり発注している側、お金を払ってがん検診をやってくださいということでやっているのですけれども、今回の件に関しては、これは裁判を外れて、委託者としてきちんと履行しているという、そういう認識なのですか。

○(牛山正委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) がん検診につきましては、契約上、そして、実施をきちんと履行していただいていると思っております。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) では、今回原告となった区民の方の件についてもきちんと履行しているということなのですね。

○(牛山正委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 今回、和解の概要についての御報告ですので、お答えするのはなかなか控えるところではございますが、私どもは医師会のほうの契約違反等はないと考えてございます。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 契約違反がないということは、区が発注した、このがん検診でミスはなかったのですよということを言っているのですよね。そこも大事なところですので、もう一回答えていただけますか。

○(牛山正委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) ミスという言葉について、どのように定義されるかというのは、ちょっと私としても考えるところではございますが、契約上の問題は医師会にはなかったと思ってございます。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) この委託というのは、単に区民が、要はがん検診を受ければそれで、結果はともかくとして終わってしまうという、そういう契約なのでしょうか。

○(牛山正委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 医師会と葛飾区が契約しているのは、がん検診を受けていただいて、そして、その結果について十分御説明をして、精密検査が必要であれば、その受診勧奨をしていただくという形の契約でございます。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) では、今回もその説明というのは正しかったという認識ですね、そういうことになると。

○(牛山正委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 受託者の医師会に契約違反等はなかったと思っております。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) そうですか。

 それで、次に、この裁判終了後にがん検診の精度管理委員会というのは開いたのでしょうか。開いたのであれば、どういうことが行われたのか教えてください。

○(牛山正委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) がん検診の精度管理委員会についての御質問と思います。

 精度管理委員会はこの訴訟の案件にかかわらず令和元年の10月から実施しておりまして、その最初のときに肺がん検診についての部会も開くということでございますので、この訴訟の案件のことについては情報は共有しておりますが、詳細な個人情報等につきましては精度管理委員会のところで検討しているものではございません。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) ということは、やっていないということですよね。やっていないということを答えていただければいいのですけれども、やっていなければ。

○(牛山正委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) この案件につきましては精度管理委員会では情報は共有してございます。委員の御質問のやっている、やっていないというのは、ちょっと確認させていただきたいのですが、どのようなことを指していらっしゃるのか、もう一度御質問していただいてもよろしいですか。申し訳ありません。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 精度管理委員会自体は開いていないのですよねということです。

○(牛山正委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 精度管理委員会は令和元年から令和3年まで、本年度まで親会のほうを4回開催しておりますし、肺がん部会につきましても重ねて実施しているところではございます。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 私が聞いたのは、この裁判が終わってから、12月28日以降は開いていないのですかということを聞いています。

○(牛山正委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) すみません。委員、申し訳ありませんでした、質問の趣旨が……

 12月28日以降、実施しております。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) だから、それを何日に実施して、どういうことを議論したのですかということを聞いたのです。

○(牛山正委員長) 質問者と理事者に申し上げます。もう少し分かりやすいように質問をしていただくようにして、大変に慎重にならざるを得ない案件ではございますけれども、言葉をお気をつけになりながら質問していただいて、理事者も聞かれたことに関して簡潔、明瞭に御答弁願えますでしょうか。よろしくお願いしたいと思います。

 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 失礼いたしました。

 12月28日以降、精度管理委員会を実施しております。そのときの内容でございますが、令和3年度中の各部会の報告をいたしました。また、特に各部会の報告と、そして、令和4年度のがん検診について、また、肺がん検診の精度管理向上について協議いたしました。

 以上でございます。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) では、今回の裁判の件については触れていないということですか。

○(牛山正委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 訴訟の案件がございまして、和解したということについては御報告申し上げました。個人情報につきましては、そこでは申し上げておりませんけれども、さらなる肺がん検診の精度管理向上が求められていることについても御説明をしております。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) では、そのときは説明するだけで終わったという認識でいいのですか。

○(牛山正委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 第4回の精度管理委員会につきましては和解について御説明をいたしまして、精度管理の向上について、具体的なことについて協議してまいりました。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 具体的にというのは、どういう方向性なのでしょうか。私は、これまでもう、この事件が起こる前からこの問題は議会で、たしか平成31年の本会議でも取り上げさせていただいています。ある自治体がこのがん検診で見落としたということで、それを受けて議会で質問しているのですけれども、やはりこの指定医療機関で、自院読影で完結する現在のやり方は見直すべきではないかということを主張させていただいているのです。そこの区においてもそれを見直しいたしました。どうなのでしょうか、そういう見直しの方向性というのはあるのか、ないのか、お答えください。

○(牛山正委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 肺がん検診の在り方については、また3月に御報告させていただきたいと考えてございますが、御質問いただきましたので、どのような方向性というところで御説明させていただきますが、まず、精度管理向上に向けたがん検診の実績の評価方法ですとか、また、実施医療機関の選定の状況ですとか研修とか、より精度を上げるためにどのようにしたらいいかということについて協議してまいりました。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) いや、それでは私は根本的な解決策にはなっていないのではないかなと思うのですけれども、この方法でこの再発防止ができるということでやっているのでしょうか。

○(牛山正委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 区といたしましては、さらなる精度管理の向上、質の向上を図るために、よりよい方法で実施していきたいと考えてございます。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) よく分からないのですけれども。

 それで、今回のこの問題なのですけれども、議会に対しては中身が分からないけれども一応裁判が終わりましたという報告はありましたけれども、このがん検診というのは、見落としたりするとやはり命にも関わる重要な問題なのですね。ということで、ある区は区民の方にもちゃんと報告をして検証委員会か何かも設けてやったわけでありますけれども、今のこの本区のやり方を見ていると、どうも臭いものに蓋をしようとするそういう姿勢しか見えないのですけれども、これは議会だけではなくて、やはり区民の方に対しても説明責任というものがあると思うのですけれども、その点はどのように考えていますか。

○(牛山正委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 議会につきましては和解の概要についてこのように御報告してございます。また、裁判の内容ですとか、この事案についての御報告を区民への説明ということでございますが、個人情報の保護の観点から報告する予定はございません。

○(牛山正委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) いや、びっくりしましたね、私。区民の方には報告しないということは、やはり臭いものに蓋をするというそういう区の隠蔽体質というのですかね、そういうのが見え見えだと思います。非常に今の答弁を聞いてがっかりいたしました。

 今回はこのぐらいにしますけれども、この問題は非常に重要な問題でありますので、再度、予算審査特別委員会で引き続き掘り下げていきたいと思います。今日のところの質疑はこれで終わります。


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葛飾区のがん検診での見落としの質疑・議事録①

【がん検診見落とし損害賠償請求の訴えの提起の報告】

(令和3年4月14日保健福祉委員会)

○(江口ひさみ委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 損害賠償請求事件について御報告いたします。この案件は個人情報が含まれているため、タブレットには掲載せず紙資料となります。庶務報告№1、健康部を御覧ください。

 次のとおり、損害賠償請求の訴えの提起がありましたので、報告するものでございます。

 1、原告の主張です。

 原告は、平成30年8月28日に被告葛飾区が実施する特定健康診査として被告病院において、肺・大腸・前立腺がん検診を含む健康診査を受診した。同健康診査における胸部X線の読影の際に、被告病院の医師が原告の肺腺がんを見落としたこと及びその後の原告の被告病院への通院の際に原告が訴えた断続的な痛みに対して被告病院の医師が精密検査等の適切な対応を怠ったことにより、原告の肺腺がんの病期が著しく進行したことによって原告が受けた損害の賠償を求めるというものです。

 2、訴訟の内容です。

 (1)事件名、(2)裁判所、(3)原告は記載のとおり、(4)被告は記載のとおりと葛飾区です。

 (5)請求の趣旨です。被告らは、原告に対し、連帯して、金9,942万4,753円及びこれに対する平成30年8月28日から支払い済みまで年5分の割合による金員を支払え。訴訟費用は、被告らの負担とする。仮執行宣言を求めるというものです。

 裏面を御覧ください。

 3、事件の経過は記載のとおりです。

 4、区の方針です。

 区は、葛飾区が契約し、被保険者となっている医師賠償責任保険の保険引受会社が指定する弁護士を訴訟代理人に指定して応訴いたします。

 報告は以上です。

【小林議員の質疑応答】

○(江口ひさみ委員長) これより個別に質疑を行います。

 初めに、日程第2、庶務報告2号、損害賠償請求事件について、質疑はありませんか。

 小林委員。

○(小林ひとし委員) 伺います。実は私は、杉並区のがん検診でこの見落としというのがあったのですけれども、それを受けて平成30年の第3回定例会で一般質問をしております。葛飾区ではがんの見落としがなければいいなという思いで質問させていただきました。まだ決まったというわけではございませんけれども、こういった訴訟になるということは本当に残念な結果であります。それで、その際に質問したのは、よその区もそうかもしれませんけれども、葛飾区は2人の医師で読影することになっているのですけれども、平成30年度については27の医療機関がこの葛飾区医師会の読影会に参加しないで自分の病院で読影を2人で行っていると答弁しているのですけれども、被告のこの医療機関も自らの院でこの読影をしたのでしょうか。

○(江口ひさみ委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 当該医療機関の読影体制等については、医療機関で読影する体制でございました。

○(江口ひさみ委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) それで、厚生労働省は、この読影の医師なのですけれども、放射線科の医師、画像診断医とよく言われているのですけれども、画像を専門に読影する医師、大病院だと多分いると思うのですけれども、そういう医師か肺がん治療に携わる医師の読影というものを求めているのですけれども、本区の場合は自分の病院で行う場合と医師会で行う場合、それぞれどうなっているのでしょうか。

○(江口ひさみ委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 区につきましては、複数の医師、2人以上の医師で読影するということになってございます。

○(江口ひさみ委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) いや、その2人の医師で読影というのは分かるのですけれども、医師でもそれぞれ専門がありまして、厚生労働省は放射線科の医師、画像診断医という医師ですね、専門医です、それか肺がんの治療に携わる専門医の読影を求めているのですけれども、その医師の中でもどういう方が、医師だったら誰でもいいということになるのですか。

○(江口ひさみ委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 区の読影医師の要件につきましては、葛飾区医師会と協議いたしまして、読影委員会については呼吸器専門医、放射線科専門医ということで要件になってございます。医療機関のほうで自院読影することにつきましては、葛飾区医師会の規定に基づきまして、呼吸器専門医、放射線専門医ということで要件については定めているところでございます。

○(江口ひさみ委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) その要件を守られているかどうかというのは、チェックはされているのですか。

○(江口ひさみ委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 葛飾区医師会のほうから報告を頂戴しております。

○(江口ひさみ委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) ということは、今回のこの事案についても、放射線科の専門医か、あるいは肺がん治療に携わる専門医が読影をしたという認識でよろしいのですか。

○(江口ひさみ委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 本件の読影医の要件等につきましては、裁判になっておりますので、この場での答弁は控えさせていただきます。

○(江口ひさみ委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) あと、被告病院での平成30年度、令和元年度、令和2年度はそれぞれ何人が特定健診のうち、このがん検診を受診されているのでしょうか。

○(江口ひさみ委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 平成30年度の肺がん検診の受診者数、約7万1,253人でございます。令和2年度についてはほぼ同じでございまして、7万人の方が……

 失礼いたしました。間違えました。

 平成30年度のこの当該医療機関の受診者数でございましたね。申し訳ありません。平成30年度のこの当該医療機関の肺がん検診の受診者数は719人でございます。

             (「元年度は」との声あり)

 令和元年。申し訳ありません。令和元年度につきましては700人弱だったと思います。申し訳ありません。大体、例年700人弱の方がお受けになっております。

○(江口ひさみ委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 700人ぐらいがこのがん検診を受診されているというのですけれども、ほかの方は問題ないのですか。

○(江口ひさみ委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 本件以外につきましては、現時点では異議の申立て、それから、見落とし等についての把握はしてございません。

○(江口ひさみ委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) それで、今年度なのですけれども、今年度は、この被告病院というのはがん検診の対象病院というふうになっているのでしょうか。

○(江口ひさみ委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 令和3年度につきましては、当該医療機関は実施医療機関の予定でございます。

○(江口ひさみ委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) あと、この原告の主張というところなのですけれども、これは情報が非常に、ちょっと少ないのではないかなという気はいたします。事前にお伺いしたときも訴訟案件なのでということで一切お答えいただいていないのですけれども、この方の年代ですよね、年代とか、あと、原告の肺腺がんの病期が著しく進行したことあるのですけれども、これはステージは大体どのくらいなのでしょうか。

○(江口ひさみ委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 繰り返しの答弁で本当に申し訳ございません。個人情報に関わるところでございますので、この場での御説明は控えさせていただきたいと思います。

○(江口ひさみ委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) これは個人情報になるのですかね。そこまで個人情報になるとは思いませんよ。年代とステージがどのくらいかというのは、多分訴状とかそういったものにも書いてあるのではないですか。ただ、それを記載していないだけではないですか。

○(江口ひさみ委員長) 副区長。

○(副区長) 今回、訴訟案件ということでお答えできる範囲が非常に限られていて、小林委員には本当に申し訳ないと思いますけれども、原告がここで名前を出してございます。その中で病状についてコメントすることは、私どもとしては難しいというふうに思ってございます。

○(江口ひさみ委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) そうなのでしょうか。これは原告から控えてくださいと言われているのですか。訴状の中に、訴えの中に書いてあるのではないのですか。

○(江口ひさみ委員長) 副区長。

○(副区長) 個人名を出して報告をさせていただく中で、その個人の方のステージとかそういった部分については、お答えするのはふさわしくないというふうに思ってございます。

○(江口ひさみ委員長) 小林委員、ちょっと同じ質問になってしまうので……

○(小林ひとし委員) そういうこともあろうかと思って、実は私、月曜日に東京地裁の民事第30部というところに行って裁判記録を全部閲覧させていただきました。

 それで、今回、私はこの裁判、当事者とは、原告とは全く面識もないのですけれども、非常にやはり気になるのですよ。それで、そういうこともあって記録を見させてもらったのですけれども、これは今回この訴訟を受けるまでにいろいろあったと思うのですけれども、区が独自に、今回、平成30年8月28日に撮ったレントゲンの画像とかそういったものを、葛飾区として専門医に見せて意見書をもらうとか、そういった区として独自に何か調査をしたのでしょうか。

○(江口ひさみ委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 裁判の結果が明らかになりましたら、この委員会のところでもきちんと御報告させていただきまして、説明をさせていただきたいと思いますので、区の対応等、具体的なところにつきましては、この場での、この時点での回答は控えさせていただきたいと思います。申し訳ございません。

○(江口ひさみ委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) それで、特定健診、このがん検診の実施主体というのはどこなのですか。

○(江口ひさみ委員長) 健康づくり課長。

○(健康づくり課長) 葛飾区でございます。

○(江口ひさみ委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) そうしますと、この訴訟前の対応について、令和2年5月19日に原告に対して、葛飾区に対して課される法的根拠が不明確というふうに言っているのですね。なぜ葛飾区を訴えるのですかということを聞いているのですけれども、こういった聞き方というのは、実施主体が葛飾区で、法的根拠は何ですかと問うというのはおかしいと思うのですけれども、それはいかがでしょうか。

○(江口ひさみ委員長) すみません、小林委員、今のはこの書面の中には一切書かれていない内容なのですけれども、ちょっとそれについてはお答えも難しいかなと思いますけれども、その点についてはいかがでしょうか。

○(小林ひとし委員) そうですね。

○(江口ひさみ委員長) では、健康づくり課長、お答えできる範囲でお願いいたします。

○(健康づくり課長) 区の対応といたしましては、1年前に原告の方から文書で御連絡いただきまして、この案件につきましては受託者である葛飾区医師会のほうに実施医療機関へのヒアリングをして、そこでの報告書を出させているところでございます。

○(江口ひさみ委員長) 小林委員。

○(小林ひとし委員) 私は、この区の対応というのが、原告の主張を裁判記録で第三者閲覧させていただいたわけでございますけれども、それでちょっとどうかなと不信感を非常に持ったものですから、対応について、それで聞いているのですけれども。

 あと、令和2年6月15日に代理人間で面談した際に被告病院の回答を待って対応するというふうにしているのですけれども、そういうふうになっているのですけれども、その後何もないということなのですけれども、こういった対応というのがちょっと非常に不誠実というのですか、要は、原告の方に全く寄り添っていないというかそういう感じがするのですけれども。

○(江口ひさみ委員長) おりかさ副委員長。

○(おりかさ明実副委員長) 小林委員に申し上げたいのですけれども、裁判の議事録はここで議論する中身ではないと思うのですよ。やはり区の対応について問題があるならば、報告された中身から区に対して質問するということはあっていいと思うのですけれども、先ほどの個人情報もありますけれども、非常に微妙な問題が含まれているので、そこはあまり踏み込み過ぎるという必要は、議会としてやるべきではないと、そういうふうに私は考えますけれども。

 委員長、皆さんにもそういうふうにちょっと聞いてもらえますか。

○(江口ひさみ委員長) それでは、今、副委員長からお話がありましたけれども、今の内容につきまして、質疑の方向性につきまして踏み込み過ぎているというお話がございましたけれども、皆様いかがですか。

 小山委員。

○(小山たつや委員) 今、副委員長からもありましたが、今まさに裁判をこれから行うところであって、途中経過の開示は、当然区としてはできませんし、一通りこれが全部終結した後に個人的にお聞きすることはできるでしょうが、今の段階で区に、例えば、過失がある、落ち度があるということはこの場では争うべきでないし質疑をするべきではないと思いますね。そういう部分では、ちょっとこれ以上踏み込んだ議論はどうなのかな、このように思います。

 以上です。

○(江口ひさみ委員長) そのほか、いかがでしょうか。

             (「異議なし」との声あり)

 それでは、小林議員、庶務報告の範囲内での質疑でお願いいたします。

○(小林ひとし委員) 私もいろいろ知っていますけれども、当然言えない部分もありますけれども。

 最後に、私の率直な感想なのですけれども、何か区民に寄り添っているというよりは病院に寄り添っているというか、そういう印象を、今回の、もちろん原告の主張しか見ていないので明日以降の状況を見ないと分からない部分もありますけれども、そういう調査した形跡というのはないですし、そういった意味ではちょっと病院に寄り添い過ぎているのかなという気はしますということで、率直に感想を述べさせていただいて、終わりにしたいと思います。